下記の仕様変更を予定しています。
内容についてご不明な点がある場合は、弊社サポートセンターへお問い合わせください。
背景
ダイナミックブランチ機能を利用した運用をする場合は、複数文書の操作に影響するため、1ユーザの操作によって運用上の問題を引き起こす可能性があります。また、バインダとバインダの関係性が見えづらく、メンテナンスしづらいという課題もあります。
これを回避するため、業務デザイナー向けに設計上の注意事項の情報公開、ならびに製品として制限を設ける予定です。
今後、新たにバインダを設計する場合は、事前に下記内容をご確認の上、ご利用ください。
すでに定義済みの場合は、必要に応じて設計の見直しのご検討をお願い致します。
また、今後、新たに性能影響があると判断した場合に制限を追加することがあります。ご了承ください。
性能に影響する利用例
- バインダの階層関係が複数階層あり、上位文書では文書をプロセス回付するが、その際、文書の値変更が発生し、下位文書でその値を自動再計算している場合
- バインダの階層関係が複数階層あり、上位層の1文書に数百レベルの下位文書が存在する場合
- バインダの階層関係が複数階層あり、ブランチ部品を利用して下位階層の文書を閲覧しその状態を判断する運用をしている場合
性能に影響する要素
設定条件を満たした上で1文書に紐づく文書数が多い場合、また1文書それぞれの評価式の数が多い場合に性能に影響する可能性があります。
自動再計算処理は大量に実行されることも考慮し、非同期で行われています。そのため、再計算完了までの時間がかかるケースがあります。再計算対象の文書数が多いほど、再計算の処理結果反映に時間がかかることがあります。
性能に影響する要素は定義や文書数などの複合条件となります。複合条件をチェックすることは困難であるため、製品では、単独の条件で判断し、極端な数を制限することを予定しています。
基準となる値以下であれば確実に性能問題が回避できるわけではありません。あくまでも複合条件によっては問題が発生しうることをご理解ください。
どのような定義が性能に影響するのかについては、ドキュメントとしても公開を予定しています。
対象となる機能
- ブランチ部品
- バインダ参照部品の自動再計算設定または再計算定義
- 文字列入力ボックスのバインダ参照機能の自動再計算設定
- 他バインダの文書を参照しているlookup評価式
- branch評価式
概要
フォーム定義保存時や部品定義時に注意またはエラーを表示するよう変更します。
- 各機能に注意レベルの上限値を設け、上限値を超える場合に、注意メッセージを表示する。
- 各機能にエラーレベルの上限値を設け、上限値を超える場合に、エラーメッセージを表示して変更を不可とする。
- バインダの階層の可視化と再計算の利用有無、性能に与える影響を業務デザイナーおよび利用者へフィードバックする仕組みを追加する。
対応時期
- 概要1については 2022/4/15以降、順次リリース
- 概要2については 2022/5/13以降、順次リリース
- 概要3については 2022/6中 に対応予定
※具体化次第、お知らせ致します。
詳細
注意レベル
以下のいずれかの条件を満たす場合に、性能に影響する可能性があることを注意情報として表示します。
- 新たにブランチ部品を定義する際に、ブランチ部品の個数が1バインダあたり6以上となる場合
- 新たにブランチ評価式を定義する際に、その個数が1バインダあたり60以上となる場合
- 新たに自動再計算または再計算定義を設定する場合に、参照先文書の値を取得するlookup評価式が50以上だがトリガー条件が指定されていない場合
- 新たに自動再計算または再計算定義を設定する場合に、自動再計算または再計算定義が設定されたバインダ参照部品が3以上となる場合
エラーレベル
以下のいずれかの条件を満たす場合に、エラーを表示し、定義を不可とします。
- 新たにブランチ部品を定義する際に、その個数が1バインダあたり11以上となる場合
- 新たにブランチ評価式を定義する際に、その個数が1バインダあたり70以上となる場合
- 新たに自動再計算または再計算定義を設定する場合に、参照先文書の値を取得するlookup評価式が60以上だがトリガー条件が指定されていない場合
- 新たに自動再計算または再計算定義を設定する場合に、自動再計算または再計算定義が設定されたバインダ参照部品が5以上となる場合
フィードバックの仕組み
以下のような仕組みを検討しています。
- バインダ依存関係で再計算の利用有無を視覚的に表示できるようにする。
- 一括処理を設定または利用する場合に、再計算対象となる文書数を目安として表示する。
- 1文書を更新することでどの程度の更新再計算にかかる時間の目安を表示する。
影響
原則として既存定義には影響を与えない仕様とします。
新たに定義する場合に、注意やエラーにより、性能やメンテナンス性に影響する定義を回避できるよう対応する予定です。
以上